今回はレッスンやワークショップでよく聞く言葉を中心にまとめます。
初心者の頃は、「先生が何を言っているのか分からない」ことがよくあります。
でも安心してください。最初はみんな同じです。
1. 軸(Axis)
タンゴで最も重要な言葉の一つです。
簡単に言うと、片足で立っていられる状態 です。
歩くとき、実は一瞬ずつ片足立ちになっています。
タンゴでは、「軸がある」と言われたら褒め言葉です。
2. 軸移動(Weight Change)
体重を左右の足へ移すことです。
初心者は足を動かそうとします。
しかし先生は、「まず体重を移してください」と言います。
タンゴは足を動かすダンスではなく、体重を移すダンスだからです。
3. フリー・レッグ
体重が乗っていない足です。つまり、今すぐ動かせる足。
先生が「フリーレッグを意識して」と言ったら、「どちらの足に体重があるか確認して」という意味です。
4. ピボット
軸足で回転することです。タンゴでは非常に頻繁に出てきます。
イメージとしては、コンパスの針のように回る感じです。
5. ディソシエーション
初心者最大の難関。名前は難しいですが、意味は簡単です。
上半身と下半身を別々に動かすこと です。
例えば、胸は前を向いたまま、腰だけ右を向く。これがディソシエーションです。
タンゴらしい動きの秘密でもあります。
6. リード
相手へ動きを伝えることです。
よく誤解されますが、引っ張ることではありません。
先生から「リードが強すぎます」と言われたら、力で動かしている可能性があります。
7. フォロー
相手の提案を受け取ることです。従うだけではありません。
相手のリードを感じながら、一緒に踊りを作ります。
8. インテンション
「これから動きますよ」という予告です。
上級者ほど、動く前に相手へ伝わっています。
初心者同士だと、突然動いてしまうことが多いです。
9. エネルギー
不思議な言葉ですが、レッスンではよく聞きます。
「前へのエネルギー」「相手へのエネルギー」などです。
要するに、体の向きや意志の向きです。
10. グラウンディング
床を感じること。
ジャンプするダンスではないので、地面とのつながりを大切にします。
11. ポスチャー
姿勢です。
タンゴでは、背筋を伸ばすだけではありません。自然に立てることが重要です。
12. フレーム
二人の形のこと。
社交ダンスほど固定的ではありませんが、二人をつなぐ大切な要素です。
13. クローズド・エンブレイス
密着に近い抱擁。混雑したミロンガでよく使われます。
14. オープン・エンブレイス
少し距離を取る抱擁。大きな動きをするときに使います。
15. インサイド
二人の間の空間。
16. アウトサイド
相手の外側へ出ること。初心者はここで方向感覚を失います。
17. パラレルシステム
二人が同じ足を出している状態。右足・左足が揃います。
初心者はまずこれを学びます。
18. クロスシステム
左右がずれた状態。
最初は頭が混乱します。でもタンゴらしい面白さでもあります。
19. ライン・オブ・ダンス
進行方向です。ロンダとほぼ同じ意味で使われます。
20. ナビゲーション
フロアを安全に進む技術です。上級者ほど派手な技より上手です。
21. 音取り
音楽をどう感じるか。先生によって説明が変わります。
22. コンパス
拍子のこと。リズムの土台です。
23. シンコペーション
リズムを少しずらすこと。音楽表現の一種です。
24. パウサ
止まること。
実はタンゴでは、動くことより止まることが難しいです。
25. インプロビゼーション
即興です。タンゴの本質と言われます。
振付ではなく、その場で作ります。
26. シーケンス
動きの組み合わせ。レッスンではよく出てきます。
27. パターン
決まった流れ。初心者クラスで多く学びます。
28. テクニカ
基礎練習。サッカーのリフティングのようなものです。
29. アドルノ
飾りの動き。女性だけでなく男性も使います。
上達すると楽しくなる部分です。
30. ムジカリダ
音楽性。スペイン語では Musicalidad(ムジカリダ)。
上級者が最終的に目指すものです。
初心者がまず覚えるべき5つ
この中でも特に重要なのは、
- 軸
- 軸移動
- ディソシエーション
- リード
- フォロー
です。
レッスンを受けていると、先生は驚くほど頻繁にこの5つを口にします。
そして面白いことに、上級者になっても結局はこの5つに戻ってきます。
タンゴは技の数を増やすダンスではなく、「歩く」「つながる」「感じる」を深めていくダンスだからです。