「上手な男性がいれば習う必要はない」は本当?

ペアダンスの世界では、多くの人がレッスンに通いながら技術を身につけていきます。
しかし、中には初心者であってもレッスンにはほとんど参加せず、ソーシャルダンスだけを楽しんでいる女性もいます。

その理由を聞くと、
「上手な男性ならちゃんとリードしてくれるから大丈夫」
「レッスンで初心者の男性と組むより、パーティーで上手な人と踊る方が楽しい」
といった声を耳にすることがあります。

では、この考え方にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
今回は、ソーシャルダンスを楽しむという観点から考えてみたいと思います。

レッスンを受けなくても楽しめるという利点

まず知っておきたいのは、ダンスの楽しみ方に正解はないということです。
競技会を目指す人もいれば、仲間との交流を楽しみたい人もいます。
そのため、「上達のためにレッスンを受けなければならない」という考え方だけが正しいわけではありません。

気軽に楽しめる

レッスンに通い始めると、

  • 練習しなければならない
  • 覚えなければならない
  • 上達しなければならない

という意識が生まれます。
一方で、ソーシャル中心の人は、
「音楽が好きだから踊る」
「楽しいから参加する」
というシンプルな楽しみ方ができます。
趣味として考えれば、とても自然なスタイルとも言えるでしょう。

上手なリーダーと踊る楽しさを味わえる

経験豊富なリーダーは、初心者女性でも気持ちよく踊れるよう配慮してくれます。
そのため、

  • 音楽に乗る楽しさ
  • リードを受ける楽しさ
  • ペアで踊る一体感

を十分に味わうことができます。
「難しいことは分からないけれど楽しかった」
という経験は、ダンスを続ける大きな原動力になります。

ダンスを難しく考えなくて済む

技術や理論ばかりを追いかけると、楽しむことを忘れてしまう人もいます。
その点、
「まずは楽しむ」
という姿勢は、ソーシャルダンスの本来の目的にも合っています。

初心者なのに習わないことで起こりやすいこと

一方で、レッスンを受けないことによる課題もあります。

上手な男性に依存しやすくなる

初心者女性でも、上手なリーダーと踊れば気持ちよく踊れます。
しかし、それはリーダーの技術による部分が大きい場合があります。
結果として、

  • 上級者とは踊れる
  • 中級者とは少し苦労する
  • 初級者とは踊れない

という状態になることがあります。
自分では問題なく踊れていると思っていても、実際には相手が支えてくれているケースも少なくありません。

踊れる相手が限られてしまう

ソーシャルダンスでは、さまざまなレベルの人と踊る機会があります。
しかし、
「上手な人としか楽しく踊れない」
状態になると、踊れる相手が限られてしまいます。
パーティーに参加しても、
「今日は上手な人が少ないから楽しくなかった」
ということが起こりやすくなります。

自分の課題に気づきにくい

上手なリーダーは、

  • タイミングのズレ
  • バランスの崩れ
  • フォローの遅れ

などを自然にカバーしてくれます。
そのため、
「何となく踊れている」
状態が続きやすく、自分の改善点に気づきにくくなります。
レッスンでは、こうした課題を客観的に教えてもらえるため、成長の機会にもなっています。

ソーシャルでの評価に影響することも

ソーシャルダンスでは技術だけでなく、人柄や姿勢も大切です。
もし、
「上手な人としか踊りたくない」
という印象を周囲に与えてしまうと、

  • 誘いづらい
  • 話しかけづらい
  • 一緒に踊りづらい

と思われることがあります。
逆に、どんなレベルの相手とも笑顔で踊れる人は、多くの人から歓迎されます。

本当に評価されるのはどんな女性?

長くソーシャルダンスを続けている人たちが高く評価するのは、
「上手な男性と踊れる女性」
ではなく、
「誰とでも気持ちよく踊れる女性」
であることが少なくありません。
上級者と踊っても楽しい。
初心者と踊っても楽しい。
相手のレベルに合わせて楽しめる。
そんな女性は、多くの人からダンスのお誘いを受けます。

まとめ

レッスンを受けずにソーシャルダンスを楽しむこと自体は、決して悪いことではありません。
趣味なのですから、自分が楽しいと思うスタイルで続けるのが一番です。
ただし、その場合は

  • 上手なリーダーへの依存が生まれやすい
  • 踊れる相手が限られやすい
  • 成長の機会を逃しやすい

という側面もあります。
ソーシャルダンスの魅力は、「誰とでも踊れること」にあります。
レッスンを受けるかどうかは人それぞれですが、少しでも多くの人と気持ちよく踊りたいと思うなら、学ぶ機会を持つことにも大きな価値があるのではないでしょうか。