ダンス初心者のための習得ガイド(例)

― 混乱しない習得順と具体ステップ ―

このガイドは、

✔ ダンスを始めたばかりの人
✔ 種目が増えて混乱している人
✔ どの順番で習えば理解しやすいか知りたい人

のために作られています。

専門理論ではなく、「何ができれば、次が理解できるのか」を明確にします。


第1章 ラテンは2種類に分けて考える

① ストリート・ソーシャル系(動きが直感的)

  • メレンゲ
  • バチャータ
  • マンボ(On1で学ぶ)
  • ジルバ
  • サルサ(On1)

② 競技ラテン系(身体コントロールが難しい)

  • キューバンルンバ(国際スタイル)
  • チャチャチャ

第2章 ラテン系・理想の習得順


① メレンゲ(最初)

覚えるステップ

  • マーチ(その場足踏み)
  • サイドステップ
  • シンプルターン

ここで身につくこと

✔ 片足に完全に体重を乗せる
✔ 音楽に合わせて歩く
✔ 横移動の感覚

メレンゲは「1拍に1歩」。局に合わせて足踏みをするだけです。
考えなくても動けるため、体重移動の基礎を作れます。


② バチャータ

覚えるステップ

  • サイドベーシック(1-2-3-タップ)
  • ボックス
  • シンプルターン

何ができれば理解できる?

✔ メレンゲで体重移動が安定
✔ 片足で止まれる

バチャータは、「3歩動いて、4拍目で止める」ダンスです。

ここで

✔ 止める技術
✔ ヒップの自然な動き
✔ 小さなターン

が身につきます。バチャータの横に動く踊り方は、初心者が間違えにくい動作なので、覚えやすいのです。
JDSFの「子どもダンスうんどう」も、このバチャータと同じ横に動くことから始めています。


③ マンボ(On1で学ぶ)

※初心者は必ず On1 で始めます。(1拍目で前に出るスタイル)

覚えるステップ

  • ベーシック(前後ブレイク)
  • サイドブレイク
  • ハンドツーハンド / クンビア
  • 位置交換(マンボの入れ替わり)
  • 右回転

マンボで重要なこと

✔ 前後ブレイク
✔ 相手と一直線に入れ替わる動き(位置交換)
✔ 進行方向の整理

マンボの足型は、男性女性同じです。女性は、男性から1小節遅れて同じ動きをします。

マンボは、「前に出る → 戻る」という動きが基本です。
ここで学ぶ 位置交換 が、後のサルサやルンバ理解の土台になります。


④ ジルバ(マンボと同時期)

ジルバは順番が重要です。

習う順

① ウインドミル
② ワンハンドリード
③ チェンジオブプレイス
④ アメリカンスピン
⑤ 最後にベーシック

なぜベーシックは最後?

ジルバのベーシックは跳ねる動きが強く、サルサと混ざると混乱します。

まずウインドミルで

✔ 回転のリード
✔ 遠心力
✔ 片手操作

を学びます。
最初は、回転を伴わないで、ウインドミル(ブレイク)を行うとよいでしょう。
ウインドミルの5-6のブレイク動作がサルサで役立ちます。


ジルバとサルサの違い

ジルバ → 弾む
サルサ → 滑らか

この違いを理解してからサルサへ進みます。
また、スイング、ジャイブへの基礎にもなります。


⑤ サルサ(On1)

※マンボをOn1で学んでいれば理解しやすい

覚えるステップ

  • On1ベーシック
  • クロスボディリード
  • 右ターン
  • 左ターン
  • インサイドターン

何ができれば理解できる?

✔ マンボの位置交換
✔ ジルバの回転リード

サルサは、マンボの発展形です。
位置交換にターンが加わったもの、と考えると理解しやすいです。


⑥ キューバンルンバ(国際スタイル)

ここから競技ラテン。マンボ構造の発展版です。

覚えるステップ

  • クローズドベーシック
  • ハンドツーハンド (サルサのクンビア)
  • オープンベーシック
  • ホッキースティック (インターナショナルスタイル)
  • スポットターン (インターナショナルスタイル)

何ができれば理解できる?

✔ マンボの前後ブレイク
✔ 位置交換の理解(マンボ位置交換が女性足型へ転用可)
✔ 片足で完全に止まれる

ルンバは、「ゆっくり・止める・コントロールする」ダンスです。
マンボができていれば、前後の動きの意味が理解できます。


⑦ チャチャチャ(ルンバの後)

覚えるステップ

  • クローズドベーシック
  • ハンドトゥハンド
  • オープンベーシック (インターナショナルスタイル)
  • ホッキースティック (インターナショナルスタイル)
  • シャッセ(チャチャ)

何ができれば理解できる?

✔ ルンバのベーシックが安定
✔ 体重移動が明確
✔ 素早い小刻みステップができる

チャチャは、ルンバ+シャッセです。ルンバができていないと、ただ速いだけで崩れます。
また、マンボ+シャッセでもあります。マンボができていないと、ただ速いだけで崩れます。
チャチャチャは、サルサOn2の基本にもなりえ、シャイン(ソロ)で踊ることも出来ます。
サルサをやっている方は、チャチャとして習うことがあります。ステップが多少違います。


第3章 スタンダード系


① ブルース

覚えるステップ

  • 前後ステップ
  • ロックステップ
  • ボックス
  • フォワード・バック
  • 右回転
  • 左回転

ここで

✔ ホールド
✔ フレーム
✔ 相手との距離
✔ リード・フォローの基本

を習得します。
ステップを覚えるのは、他に踊っている人との衝突を避けるための動きで、マナーとして覚えると良いです。


② ヴェニーズワルツ(スローで練習)

覚えるステップ

  • サイドチェンジ (右、左)
  • ナチュラルターン
  • リバースターン

速いですが、最初はゆっくりした曲で練習すれば問題ありません。
回転量は、最初は回転できる量で構いません。
回転軸を覚える種目です。内側、外側で動きの違いを理解するとよいでしょう。
スケーターズワルツの基本にもなります。


③ ワルツ

覚えるステップ

  • アウトサイドチェンジ
  • ナチュラルターン
  • リバースターン
  • ホイスク
  • シャッセ

ヴェニーズができれば、ゆっくり版として理解できます。
アメリカンスタイルでは、難しい技術は少なく、より簡単なステップになるので習いやすいです。


④ タンゴ

覚えるステップ

  • ウォーク
  • プログレッシブリンク
  • クローズドプロムナード
  • ファイブステップ

止める動きを学びます。アルゼンチンタンゴとは別になります。
最初は、リンク無しで覚えるのがよいでしょう。


⑤ クイックステップ

覚えるステップ

  • シャッセ
  • ロック
  • ナチュラルターン
  • ランニングフィニッシュ

すべての技術の総合です。この曲がかかったらジルバで踊れます。


最終まとめ:完全習得順

ラテン(ソーシャル)

  1. メレンゲ
  2. バチャータ
  3. マンボ(On1)
  4. ジルバ
  5. サルサ(On1)

ラテン(競技)

  1. キューバンルンバ
  2. チャチャチャ

スタンダード

  1. ブルース
  2. ヴェニーズワルツ
  3. ワルツ
  4. タンゴ
  5. クイックステップ

最後に

混乱の原因は

✔ 用語の違い
✔ リズムの取り方の違い
✔ 似ている動きを同時に習うこと

順番を守れば、

マンボはルンバにつながり
ジルバはサルサにつながり
ルンバはチャチャにつながります。

ダンスは断片ではなく、一本の流れです。